弁護士に聞いた!同棲前に必ず確認しておくべき3つのポイント
結婚前に同棲すべきか否かは、賛否が別れるテーマではありますが、みなさんはどう思われますか?
結婚前にお互いの生活スタイルを理解することができて、メリットも多いという意見もあるでしょうけれど、別れることになった時にモメるリスクもありそうですね。では、そのリスクをなるべく少なくするには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?
今回は、アディーレ法律事務所所属のシングルマザー弁護士・島田さくらさんに、“同棲前に絶対確認しておくべきこと”について教えていただきました。
「楽しいことしか考えたくない時期だとしても、未来の自分がみじめに泣くハメにならないように、うまくいかなかったパターンを想定して、これだけは彼にしっかり確認をしておきましょう」と島田さん。
早速、具体的な内容についてチェックしてみましょう。
■1:生活費をどう分担するか
「生活費はふたりで折半ということを確認しておけば、後々別れることになってもあまり問題にはならないでしょう。
一方、あまり収入のない彼のために、生活費の大部分をなんとなくあなたが負担していた場合、彼のせいで別れることになったら、ついつい今までの生活費分を返してほしいなんて思ってしまいますよね。
でも、このような場合に彼に生活費分の支払いを請求するのは難しいですね。そもそも、約束もないのに生活費の支払いを請求する法的根拠があるのか疑問ですし、彼があなたの損失のもとで不当に利得を得ていたという考え方をしても、彼にお金がないということになると、彼から取り返すのは難しいでしょう。
このほかにも、同棲するために新たに部屋を借りたり、ふたりで家具・家電をそろえたりという場合には、部屋の名義や家具家電の所有権をどちらのものにするのかということまで確認できていれば理想的です。ただ、ここまでくると、まるで別れを前提に同棲するかのようで、ちょっと現実的ではないですね。」
なるほど。結婚生活ではもちろんですが、同棲生活でもやはり、まず最初にもめごとの原因として浮かぶのは、お金のことですね。あまりロマンチックな話題ではありませんが、だからこそ、お金の分担については、最初によく話し合って決めておいたほうが良さそうですね。
■2:独身かどうか
「“いやいや、そんなまさか。彼に限って、ありえない!”なんて思っていても、“実は妻がいて子どもがいます”なんてことが現実的にあるんです。そして、気づいたときには彼と妻の泥仕合に巻き込まれて、あなたが妻から損害賠償を請求されたり……。同棲しているんだから、妻がいることぐらい気づいたでしょ!なんて言われたら、たまらないですよね。
でも、これから同棲する彼に、まさか住民票や戸籍を出せなんて言えないもの。結局は彼のことばを信じるしかないのですが、できる限りのリスクヘッジはしておきたいものですね」
結婚していたらさすがに気がつくだろう…と思ってしまいそうですが、恋は盲目といいますし、意外に気がつかないケースも多いようです。毎日幸せな家庭に帰っている人が相手ならば、同棲前に気がつくかもしれませんが、別居しているだけで籍を抜いていないのに、奥さんと“すでに離婚している”と言われてしまったら、うっかり騙されてしまうこともありそうですね。