冬は、できるだけエネルギーを使わず春に備えてエネルギーを蓄える季節だと、中医学では考えられています。草木は葉を落とし、動物は冬眠するように、私たちの身体も冬になると自然と代謝が落ちて栄養を蓄えます。暖房がなかった時代には、栄養を蓄え皮下脂肪を厚くして寒さに備えることも大切でしたが、現代ではあまり必要ありませんよね。そこで今回は、冬太りを防ぐ「飲むだけで脂肪に効くスープ」をご紹介したいと思います。


◆飲むだけで脂肪に効く野菜たち

(1)玉ねぎ
玉ねぎの刺激臭「硫酸アリル」には、とても高いデトックス効果があります。また、皮の部分に含まれるケルセチンというポリフェノールには、体内の余分な脂肪を排出する効果がありますので、スープを作る際には玉ねぎの皮も一緒に煮込みましょう。

(2)キャベツ
キャベツは、ニンニクと並んで活性酸素を除去する力が強いとアメリカの国立がん研究所で評価されています。その抗酸化力は加熱すると5倍にUPします。
活性酸素によって細胞が傷つけられると内臓が本来の力を発揮できず、代謝が悪くなり余分な脂肪をも溜めこんでしまいます。活性酸素をしっかり除去して脂肪を溜めこまない身体を作りましょう。

(3)セロリ
セロリには、カリウムやカルシウムといったミネラルが豊富に含まれています。ミネラルには水分や脂肪の代謝を正常に保つ働きがあり、代謝UPに欠かせない栄養素です。特に葉の部分に多くの栄養素が詰まっていますので、葉も刻んで加えましょう。

(4)ニンジン
ニンジンには、腸内のビフィズス菌を増やすビフィズス菌増殖因子が含まれています。腸内環境が改善して、デトックス効果を高めます。

(5)トマト
トマトには、脂肪を燃焼させる効果のある「13-OXO-ODA」という脂肪酸が含まれています。この脂肪酸は、加熱処理されたトマトに多く含まれます。また、トマトに多く含まれるポリフェノール「リコピン」は血流を良くする働きがあり、代謝の良い身体作りに役立ちます。

(6)ピーマン
ピーマンは、唐辛子の仲間です。ですから鷹の爪と同じ様にカプサイシンが含まれています。カプサイシンには、体内の脂肪を燃焼させてエネルギー消費を促進する作用があります。

(7)生姜
そのままでも血行を良くする効果の高い生姜ですが、加熱・乾燥させることで産まれるジンゲロンという成分には、生の生姜に含まれるジンゲロールより、ノルアドレナリンの分泌を促し体脂肪を燃焼させて体温をあげる効果があります。加熱してスープに加えることで更に脂肪燃焼効果UPです。

(8)ニンニク
ニンニクには、強い抗酸化作用を持つ硫酸アリルの仲間「アイリン」が多く含まれていてデトックスに効果大。また、ニンニクの香り成分「アリシン」や、加熱することで産まれるスコルジニンという成分には、血行を良くする働きがあり代謝UPに効果的です。


◆脂肪に効くスープの作り方

<材料>
キャベツ1/2
たまねぎ3個
人参 1本
セロリ 1本
ピーマン2個
トマトの水煮1缶
にんにく1かけ
生姜 50g
水 300cc

<作り方>
1.玉ねぎの皮は取り出し易いようにそのまま、その他の野菜は全て細かく切り、水を加えて鍋で煮ます。
2.野菜が柔らかくなったら、玉ねぎの皮を取り出し、バーミックスかミキサーにかけて滑らかにします。
3.そのままお好みの堅さになるまで煮詰めます。

ペーストになるまでには、6時間くらいかかります。ペーストにしなくても構いませんが、ペーストにしておくと便利です。


◆食べ方

できれば毎食1週間続けましょう。吸収の良い胃が空の状態、つまりお食事の一番初めにスープを食べるのもポイントです。ペーストにしておけば、お湯を注ぐだけでスープになって会社にもお手軽に持って行けますね。更にダイエット効果を高めたい方は、1食をキノコやお野菜をたっぷり加えたスープだけに変えると良いでしょう。


◆おわりに

いかがでしたか?最初はちょっと手間がかかりますが作ってしまえば後は飲むだけ。たっぷり作って、たっぷり飲んで、冬太りを予防しましょう!