遺伝子組み換え作物、体に悪いって聞くけど本当? 何のためにあるの?
アメリカの食品の90%以上のものに遺伝子組み換え作物が使われているそうです。何がどう体に悪いの?メリットはあるの?
遺伝子組み換え作物という言葉をよく聞きますね。あまりいい物である印象はありませんよね。それはどうしてでしょうか。
まず遺伝子組み換え作物というものは、生物から取り出した有用な性質を持つ遺伝子を、その性質を持たせたい他の生物の遺伝子に組み込んでできた作物のことをいいます。
遺伝子組み換え作物の利点はいくつかあります。
乾燥地など通常では無理な環境での作物の育成ができるようになれば、これまで使われていなかった場所や地域で作物を作れるようになります。
また、害虫抵抗性や除草剤耐性の高い作物を作る事により農作が楽にできるようになります。作物が楽に作れるということは、低コストで作物を作り、それらを低コストで提供することができるようになるのです。その上、一定の栄養分だけを高めた作物ができれば、世界中の貧しい国々を助けることもできると米国では考えられています。
しかし問題点もたくさんあります。
人体への害はないと数々の研究が発表されていますが、長期的な人体への影響に関してはまだ分からないことばかりなのです。今まで考えられていなかった反応や病気を体が起こす可能性もあるのです。老化促進の可能性もあるようです。また、環境や生物、動物への影響も懸念されています。
現在日本やフランス、オーストラリアでは、遺伝子組み換え作物やそれを利用した製品には表示をしなくてはいけない法律がありますが、アメリカにはありません。企業への国からの規制もアメリカにはないので、遺伝子組み換え作物を使うかどうかはすべて企業の選択なのです。
アメリカで特に気を付けて摂取するべき食物が5つあります。
キャノーラ、トウモロコシ、大豆、パパイヤとテンサイです。遺伝子組み換え製品に賛成ではないなら、これらを使ってつくられた加工品には特に注意しなくてはいけません。
遺伝子組み換え作物やそれを使った製品を完全に避ける方法は簡単です。オーガニックの食物だけを選べばいいのです。
遺伝子組み換え作物については日本ではアメリカよりは規制がかかっていますが、それでも禁止されているわけではありません。日本の代表的な食物である豆腐やみそ、しょうゆの材料である大豆も、ほとんどは輸入品です。売られているからといって、国の規制を信用しすぎず、自分の食べている物がどういうものなのか把握しながら食べるようにしましょう。
参考:Understanding Genetically Modified Foods
http://www.doctoroz.com/slideshow/understanding-genetically-modified-foods