日経平均は下落。150.29円安の13874.02円(出来高概算11億8000万株)で前場の取引 を終えた。4日の米国株式相場は、2014年度予算と債務上限問題を巡る交渉進展への期 待から上昇しており、この流れを受けて小幅に上昇して始まった。ただし、4日のシカ ゴ先物は大証比160円高の14200円だったの対し、大証225先物は14060円から始まるなど 影響は限られた。その後下げに転じた日経平均は、じりじりと下げ幅を広げる格好とな った。 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1400を超えて、全体の8割を占めるほぼ全面安商 状。セクターでは、空運、通信が堅調なほかは、電力ガス、その他金融、証券、不動 産、卸売、保険、非鉄金属、建設、機械、鉱業などが弱い値動き。 米デフォルトへの警戒から、リスク回避の流れが強まってきているようである。断続 的なプログラム売りが観測されているほか、為替市場では円相場が1ドル97円前半で推 移しており、円高の流れも手掛けづらくさせている。日経平均は再び14000円を割り込 み、あっさり先週末の安値を割り込むなか、押し目買いの流れに向かいづらい状況であ ろう。 テクニカル的には9月3日に空けたマド埋めが意識されるなか、一部の強い銘柄などで の短期的な値幅取り狙いの商いにとどまりそうである。また、断続的なプログラム売り などが警戒されるなか、物色は個人主体による材料系の銘柄に向かいやすい。そのほ か、上方修正を好感しながらも、下げに転じてしまった三井住友<8316>辺りが出直りを 見せてくるようだと、先物主導でショートカバーに向かわせる展開も期待される。