米国では与野党の茶番・チキンレースがまたゾロ繰り返され、10月1日から米政府機関の一部が閉鎖される可能性が高まったのを受けて、9月30日の恐怖指数(VIX指数)は、前週末比1.14ポイント(7.4%)高の16.60と大幅に上昇し、9月3日以来ほぼ1カ月ぶりの高水準となりました。投資家のリスクオフの姿勢が強まっています。

 しかし、ムーディーズは9月30日付のレポートで、「米国の債務返済には影響を与えないだろう」との見解を示しました。また、S&Pも9月30日付のレポートで、「暫定予算や債務上限にかかわる議会の調整難航は米国の投資や雇用に悪影響を与える可能性があるが、短期間にとどまる限り米格付け変更の要因にならない」との見方を示しています。まあ、9月の米雇用統計が予定通り発表されない可能性はありますが、それほど神経質になる必要はないでしょう。

 しかし、10月中旬にも合意期限を迎える連邦債務の上限問題に関しては、やや神経質になっておく必要はあります。実際、ムーディーズも、「上限の引き上げに失敗すれば、米国債の格付けにとってシャットダウンよりも悪い事態だ」と指摘しています。デフォルトに直結する債務上限問題の方が市場にとって、より非常に重要なのです。

 ですが、この問題も、基本的にはエリート同士の話し合いなので、破滅的なことにはならないでしょう。ただし、ギリギリまでチキンレースをする可能性が高いため、期限近くなると、市場がやや動揺する可能性は残ります。

消費税アップで円安、内需堅調に

 確かに、米国発の株安・円高要因はありますが、国内は視界良好です。