3日前場の日経平均株価は前日比16円74銭安の1万4153円75銭と小幅続落。前日の米国株安と円の高止まりを受けて売り先行でスタートし、午前9時19分には同88円18銭安の1万4082円31銭まで下落した。その後は前日の大幅安の反動から拾う動きが入り下げ渋り。中盤になると、中国の経済指標改善などを背景にリスク回避スタンスが和らぎ為替が円安方向に振れたことから買いが優勢となり、午前10時44分には同46円95銭高の1万4217円44銭まで上昇。ただ、買い一巡後は利益確定売りに押され、再びマイナス圏に沈んだ。東証1部の出来高は12億6590万株。売買代金は9277億円。騰落銘柄数は値上がり756銘柄、値下がり835銘柄、変わらず161銘柄。
市場からは「テクニカル的に押し目買いが入りやすい水準にある。一方で、米国の予算協議など外部環境に変化がないほか、買い上がる材料もない。後場も取り巻く環境には変わりがなく、為替に振らされやすい流れが続きそうだ」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、NKSJHD<8630、株価 - チャート>、MS&AD<8725、株価 - チャート>など保険株、出光興産<5019、株価 - チャート>、JX<5020、株価 - チャート>など石油株、東急不HD<3289、株価 - チャート>、三井不<8801、株価 - チャート>など不動産株が東証業種別株価指数で値下がり率上位。個別では、サニックス<4651、株価 - チャート>、新日科学<2395、株価 - チャート>、チタン工業<4098、株価 - チャート>などが東証1部値下がり率上位。従業員200名程度の希望退職者募集が嫌気されたグリー<3632、株価 - チャート>、9月の国内ユニクロ事業の既存店売上高の伸び鈍化が重しとなったファーストリテ<9983、株価 - チャート>も軟調。
半面、島津製<7701、株価 - チャート>、オリンパス<7733、株価 - チャート>など精密株、関西電<9503、株価 - チャート>、東ガス<9531、株価 - チャート>など電力ガス株、JR東日本<9020、株価 - チャート>、JR東海<9022、株価 - チャート>など陸運株が値上がり率上位。個別では、親会社ヤマダ電機<9831、株価 - チャート>の住宅リフォーム事業拡大報道が材料視されたヤマダSXL<1919、株価 - チャート>のほか、ソースネクスト<4344、株価 - チャート>、高田機工<5923、株価 - チャート>、ゼリア新薬<4559、株価 - チャート>が東証1部値上がり率上位。介護・医療REIT上場へとの報道が刺激となったニチイ学館<9792、株価 - チャート>も買われた。
なお、東証業種別株価指数は全33業種中、17業種が下落した。