<株式> ロンドン株式市場は続落。テスコ<TSCO.L>のさえない決算を受けて小売り株が売られたほか、米政府機関の一部閉鎖をめぐる懸念が相場の重しとなった。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は一時、7月以来の安値となる6386.18まで売られた。
米政府機関の一部閉鎖が継続していることに加え、債務上限引き上げ問題で議会が合意できるのかどうか懸念が高まった。
とりわけ米国事業の比重が高い出版のピアソン<PSON.L>、エンジニアリングのウィアー<WEIR.L>、製薬のシャイア<SHP.L>などが売られ、1.2─2.4安となった。
テスコは一時4.6%まで値を下げたが、その後は下げ幅を縮め0.3%安で終了。店舗や商品展開などへ大規模な投資を行ったにもかかわらず、国内売上高が横ばいにとどまったことが嫌気された。だが午後に入り、見通しが比較的良好との見方から株価は持ち直した。
欧州株式市場は反落して終了した。米国で政府機関閉鎖が2日目に入ったこの日も予算案をめぐる与野党間の対立が解消せず、市場心理が悪化した。ただイタリア上院でレッタ政権が信任されことを受け、同国の株価は上昇した
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>終値は8.83ポイント(0.70%)安の1247.14。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は14.71ポイント(0.50%)安の2918.31で取引を終えた。
英スーパー大手テスコ<TSCO.L>の決算が思わしくなかったことで、小売株が売られた。テスコは0.3%、仏カルフール<CARR.PA>は0.9%、英セインズベリー<SBRY.L>は1.3%、それぞれ下落した。英蘭系日用品大手ユニリーバ<ULVR.L><UNc.AS>は1.6%安。
バークレイズ・フランスのファンドマネジャー、フィリップ・コーエン氏は米国の状況について、「現在はパニック的な状況にはなく、米政府機関の閉鎖により米経済成長が阻害されることはない」としながらも、債務上限引き上げ期限となっている17日までに合意に至らず、米国が事実上のデフォルト(債務不履行)に陥った場合は大きな阻害要因となるとの見方を示した。
この日発表された9月のADP全米雇用報告で、民間部門雇用者の増加数が16万6000人と、市場予想の18万人に届かなかったことも市場心理の悪化につながった。
イタリアでは、ベルルスコーニ元首相が強硬姿勢を翻し、レッタ内閣支持を表明。上院で行われた信任投票で、同内閣は信任された。これを受け株価は上昇、主要指数のFTSE・MIB指数<.FTMIB>は0.7%高で終了した。
メディオバンカ<MDBI.MI>は6.1%、インテサ・サンパウロ<ISP.MI>は4.7%、ウニクレディト<CRDI.MI>は2.4%、それぞれ上昇した。