<ユーロ圏債券>  イタリア上院がレッタ政権を信任したことで、同国国債利回りが低下した。連立政権を崩壊させる構えを見せていたベルルスコーニ元首相は信任投票を前にレッタ政権への支持を表明、これまでの強硬姿勢を軟化させた。

イタリア10年債利回りはおよそ10ベーシスポイント(bp)低下の4.34%。連立政権崩壊の危機を受けて、同利回りは4.70%を越える水準まで上昇していた。

マークイットによると、期間5年のイタリア国債保証コストも6bp低下の248bpとなった。

ノルディアの首席アナリスト、アンダース・スベンドセン氏は「ベルルスコーニ氏は今回、やり過ぎたのかもしれない。一連の混乱を経て、連立政権は以前より強固になる可能性がある」との見方を示した。

イタリア10年債とスペイン10年債の利回り格差も縮小したが、イタリア国債は依然としてスペイン国債の水準を11bp上回っている。

他のユーロ圏国債は横ばいから小幅安となった。欧州中央銀行(ECB)はこの日の理事会で、主要金利を据え置くとともに、早期の追加緩和に関する手掛かりはなんら与えなかった。

米政府機関の一部閉鎖によるユーロ圏債券市場への影響は限定的だった。投資家の多くは閉鎖は短期間にとどまると見込んでいる。

独連邦債先物は6ティック高の140.32で清算した。