世界的な大豆の在庫状況は米国の生産量が予想を下回ったものの、南米の豊作のおかげで最高の状況だ。農務省のデータによると、2013─14年度末時点の世界の在庫は69日分と見込まれ、過去5年間の平均である64日弱を上回る。
トウモロコシの期末在庫は53日で5年間の平均と同水準。小麦は5年間の平均より10日少ない75日と見込まれている。
ただ、グリーンヘイブンのアシュメド・プリングル社長は、収量は回復しているものの、在庫は歴史的にみて「居心地の良い」とみなされる水準からは程遠い状況だとみている。
在庫が世界の年間需要の20─25%、少なくとも80日分なければ消費側は安心できない。世界のトウモロコシの在庫がこの水準に近づいたのは最近では2002年で、当時の価格は現在の半分以下の水準だった。
世界の小麦在庫は1997─2003年の間は100日分を超えて推移しており、指標価格は現在の35%から50%の水準だった。
国連食糧農業機関(FAO)のチーフエコノミスト、アブドルレザ・アバシアン氏は「供給面で居心地良い状況になるには、少なくとももう1年豊作が続く必要がある。中国が記録的豊作に恵まれず、他の主要輸出国の供給がことしほど順調でなければ、すぐに過去数年間に経験した不安定な状態に逆戻りするだろう」と話している。