30日前場の日経平均株価は、前週末比254円34銭安の1万4505円73銭と大幅続落した。為替市場でドル・円相場が1ドル=97円台後半へ円高・ドル安が進み、指数先物に大口売りが出たこともあり、前場の安値となる1万4425円82銭を付ける場面がみられた。その後、引けにかけ下げ幅を縮小して取引を終了した。東証1部の出来高は13億1106万株で、売買代金は8239億円。騰落銘柄数は値上がり233銘柄、値下がり1436銘柄、変わらず76銘柄。
市場では、米国での予算の行方を警戒し「とりあえず、利益確定売り先行させている状況。前週には、日経平均株価と同25日線とのカイ離率が5%近辺で推移し、過熱感も警戒されていただけに、健全な調整の範囲内とみている」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、大和証G<8601、株価 - チャート>、野村<8604、株価 - チャート>など証券株、郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>など海運株が下落。アイフル<8515、株価 - チャート>やアコム<8572、株価 - チャート>などその他金融株や、新日鉄住金<5401、株価 - チャート>、JFE<5411、株価 - チャート>など鉄鋼株も安い。浜ゴム<5101、株価 - チャート>、洋ゴム<5105、株価 - チャート>などゴム株、三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、みずほ<8411、株価 - チャート>など銀行株も売られた。伊藤忠<8001、株価 - チャート>、三菱商<8058、株価 - チャート>など卸売株、三菱倉<9301、株価 - チャート>、三井倉<9302、株価 - チャート>など倉庫運輸株も軟調だった。
個別では、前週末27日引け後に13年8月中間期(13年2月21日-8月20日)の連結決算を発表し、経常利益と純利益が従来予想よりも下ブレ着地したニトリHD<9843、株価 - チャート>が3日続落。サンケン<6707、株価 - チャート>、日立化成<4217、株価 - チャート>、エムアップ<3661、株価 - チャート>などが下げた。半面、13年9月中間期と14年3月期の連結業績予想を下方修正したものの、取得上限600万株(自己株を除く発行済み株式数の4.01%)・17億円の自社株買いを発表したノリタケ<5331、株価 - チャート>が続伸。チタン工業<4098、株価 - チャート>、中山鋼<5408、株価 - チャート>、イノテック<9880、株価 - チャート>など比較的小型で値動きが軽い銘柄が買われた。なお、東証業種別株価指数は全33業種のうち、32業種が下落、1業種が上昇した。