アイ・テック<9964、株価 - チャート>は中堅の鉄鋼商社で、好業績内需の出遅れ株として押し目買いが継続している。
14年3月期第1四半期(13年4-6月)の連結営業利益は前年同期比2.6倍の2億1500万円となった。建築関連の民間設備投資が緩やかに持ち直すなか、鋼材の荷動きも回復し、販売量が伸びている。特に、H型鋼は従来の建築向けに加え、土木向けの販売も好調に推移。鉄骨工事請負事業も、首都圏や関西圏、中部圏など大都市を中心とした再開発や大型物件が寄与し堅調。震災復興需要も業績をサポートしている。
好調な流れは13年9月中間期以降も続く見通しで、通期予想の連結営業利益は前期比8.1倍の13億1900万円。収益好調の理由について会社側は「鋼材市況が回復していることが大きい」(伏見好史常務)という。ただ、デリバティブ評価益を見込まず、連結経常利益は同3.0%増の15億500万円にとどまる見通し。期末一括配当は5円増配の20円を予定している。
年1.8%台の予想配当利回りが株価を下支えするほか、1株純資産1722円を大幅に下回る水準は割安で、きっかけをつかめば中期もちあい上放れの動きが期待される。
27日の終値は、前日比30円高の1059円。