27日後場の日経平均株価は前日比39円05銭安の1万4760円07銭と反落。円伸び悩みもあって、後場寄り付きから買いが先行し、一時は小幅ながらプラス圏に浮上。その後は、円が再び強含むとともに利益確定売りに傾き、軟調に推移した。株価指数先物売りを交えて下げ幅を広げ、午後2時29分には、この日の安値となる1万4699円21銭(前日比99円91銭安)を付け、1万4700円を割り込む場面もあった。引けにかけては株価指数先物に買い戻しも入り、下げ渋りの動きとなった。
東証1部の出来高は30億6704万株。売買代金は2兆402億円。騰落銘柄数は値上がり771銘柄、値下がり851銘柄、変わらず125銘柄。
市場からは「後場後半の下げ過程では、週末事情や、米上院での暫定予算案の採決を今晩に控え、利益確定売りとともに、株価指数先物買い・円売りのポジションを解消する動きが出たようだ。ただ、下値は限定的であり、基本的に上昇局面に変わりはないとみている」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、郵船<9101、株価 - チャート>、ユナイテッド海運<9110、株価 - チャート>などの海運株が引き続き軟調。LIXILG<5938、株価 - チャート>、ニッパツ<5991、株価 - チャート>などの金属製品株や、クボタ<6326、株価 - チャート>、コンベヤ<6375、株価 - チャート>などの機械株にも売りが継続した。第一生命<8750、株価 - チャート>、T&DHD<8795、株価 - チャート>などの保険株や、三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、三井住友<8316、株価 - チャート>などの銀行株も安い。トヨタ<7203、株価 - チャート>、スズキ<7269、株価 - チャート>などの自動車株もさえない。コスモ石<5007、株価 - チャート>、AOCHD<5017、株価 - チャート>などの石油株も値を下げた。個別では、反トラスト法違反で米司法省との間で罰金1億3500万ドル支払いで合意したミツバ<7280、株価 - チャート>が値下がり率トップ。ラサ工業<4022、株価 - チャート>、コンベヤ<6375、株価 - チャート>などの下げも目立った。
半面、JAL<9201、株価 - チャート>、ANA<9202、株価 - チャート>などの空運株に買いが継続し、値上がり率トップを維持。柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向けて安全審査を原子力規制委員会に申請すると発表した東電<9501、株価 - チャート>や、関西電<9503、株価 - チャート>などの電力株も引き続き堅調。炭素繊維で世界3位の米ゾルテック買収を発表した東レ<3402、株価 - チャート>や、東洋紡<3101、株価 - チャート>などの繊維株も引き締まった。浜ゴム<5101、株価 - チャート>、ブリヂス<5108、株価 - チャート>などのタイヤ株や、王子HD<3861、株価 - チャート>などのパルプ・紙株も値を上げた。個別では、クボテック<7709、株価 - チャート>が前場同様にストップ高。チタン工業<4098、株価 - チャート>、T&Gニーズ<4331、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。