27日前場の日経平均株価は前日比22円94銭安の1万4776円18銭と反落。寄り付きは、26日の米国株高を支えに買いが先行し、小高く始まったが、その直後に下げ転換。円相場がやや強含み、きのう急伸した反動もあり、利益確定売りに傾いた。その後は円伸び悩みもあって、午前11時に1万4817円50銭(前日比18円38銭高)と再度プラス浮上する場面もあった。終盤には円が強含むとともに利益確定売りに押され、同11時21分には、この日の安値となる1万4740円17銭(同58円95銭安)を付けたが、引けにかけやや戻した。全般は方向感に欠ける展開となった。


東証1部の出来高は18億713万株。売買代金は1兆715億円。騰落銘柄数は値上がり749銘柄、値下がり854銘柄、変わらず142銘柄。

市場からは「下げはしたが、週末にもかかわらず、底堅い方だ。経済対策への期待感は根強く、来週10日は月内最終商いで中間期末でもあり、ドレッシング(お化粧)買い思惑もある。7月19日の取引時間中の高値1万4953円を抜いてくれば、先高期待が一段と高まろう」(中堅証券)との声が聞かれた。

業種別では、郵船<9101、株価 - チャート>、川崎汽<9107、株価 - チャート>などの海運株が軟調。LIXILG<5938、株価 - チャート>、ニッパツ<5991、株価 - チャート>などの金属製品株や、クボタ<6326、株価 - チャート>、コンベヤ<6375、株価 - チャート>などの機械株も売られた。鹿島<1812、株価 - チャート>、大和ハウス<1925、株価 - チャート>などの建設株も安い。13年9月中間期の連結業績予想を下方修正した洋埠頭<9351、株価 - チャート>や、郵船ロジ<9370、株価 - チャート>などの倉庫運輸株も値を下げた。日野自<7205、株価 - チャート>、スズキ<7269、株価 - チャート>などの自動車株もさえない。個別では、反トラスト法違反で米司法省との間で罰金1億3500万ドル支払いで合意したミツバ<7280、株価 - チャート>が急落。新日無<6911、株価 - チャート>、ジーンズメイト<7448、株価 - チャート>などの下げも目立った。

半面、JAL<9201、株価 - チャート>、ANA<9202、株価 - チャート>などの空運株が買われ、値上がり率トップ。柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向けて安全審査を原子力規制委員会に申請すると発表した東電<9501、株価 - チャート>や、関西電<9503、株価 - チャート>などの電力株も上昇。炭素繊維で世界3位の米ゾルテック買収を発表した東レ<3402、株価 - チャート>や、サカイオーベ<3408、株価 - チャート>などの繊維株も引き締まった。浜ゴム<5101、株価 - チャート>、ブリヂス<5108、株価 - チャート>などのタイヤ株も値を上げた。野村<8604、株価 - チャート>、大和証G<8601、株価 - チャート>などの証券株も物色された。個別では、クボテック<7709、株価 - チャート>がストップ高。T&Gニーズ<4331、株価 - チャート>、昭電線HD<5805、株価 - チャート>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、18業種が下落した。