日経平均は下落。57.96円安の14674.65円(出来高概算16億8000万株)で前場の取引 を終えた。小安く始まった日経平均は、その後プラスに転じる局面もみられたが、結局 はマイナス圏での推移が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超え ており、全体の7割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともにマイ ナスだが、小型株指数の弱さが目立っている。 セクターでは電力ガス、海運、水産農林が小じっかり。半面、鉄鋼、機械、石油石 炭、建設、非鉄金属、空運、不動産、その他金融などの弱さが目立っている。物色で は、米アプライドマテリアルズとの経営統合を発表した東京エレクトロン<8035>がスト ップ高。関連する銘柄の一角に思惑買いの動きがみられていた。その他は、ラサ工 <4022>など材料系の銘柄への物色に。 中小型株を中心に個人主導で利益確定の流れが強まってきており、日経平均の下落幅 以上に神経質な展開になっている。足元で強い値動きをみせていたコンベア<6375>、A &AM<5391>、北川鉄工<6317>、安藤・間<1719>、冶金工<5480>が弱く、いったんはポ ジションを解消する動きにも映る。 最近では消費増税への影響を想定して外資系による不動産の格下げがみられていた が、本日は建設株の投資判断引き下げが観測されるなか、五輪関連物色で動意付いてい た銘柄へは利益確定の流れが強まってきているようである。 一方、大引けにかけてはやや強含みの展開を想定しておきたいところ。3・9月期決算 企業の配当権利落ち最終日となるため、大引けにかけては配当狙いの商いが強まる可能 性がある。また、日経平均換算で配当落ち分が80円程度、TOPIXで8.5ptとなるが、配当 金が出るのが2-3ヶ月程度先になるため、ファンド筋などはこの落ち分を埋めるため先 物を買ってくる動きもある。