[東京 19日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸。終値は前日比260円高で7月23日以来約2カ月ぶりの高値で引けた。

米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和第3弾(QE3)の縮小を見送ったことで前日の米ダウ<.DJI>が過去最高値を更新。投資家のリスク許容度が高まり日本株にも資金が流入した。安倍首相が、消費増税の前提となる経済対策に法人税率引き下げを明記するよう指示したとの一部報道も買い手掛かりとなった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)でのQE3縮小見送りは、萎縮しかけた緩和マネーの再流入期待を高めた。為替が1ドル98円台前半と円高方向に振れ、輸出株の一部は伸び悩んだが、「リスクオン環境では極端な円高にも進みにくい」(国内証券)との楽観的な見方が株高を支えた。市場では「月内は1万5000円が上値めどになるが、オプション建玉が多く、節目を超えた後は乱高下につながる可能性もある」(みずほ証券シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)との声が出ていた。

東証業種別株価指数では全33業種が上昇し全面高となった。金利低下のメリットを受ける不動産やノンバンクが買われたほか、証券、銀行なども堅調。米金融緩和の維持が世界的な景気回復につながるとの見方から鉄鋼や海運など景気敏感株も上昇した。

個別銘柄では、丸三証券<8613.T>がストップ高。同社は18日、2013年9月中間期の配当を30円にすると発表した。前期同期実績の2.5円から大幅増配となる。積極的な株主還元を好感する買いが入った。熊谷組<1861.T>など建設株の一角もしっかり。

東証1部騰落数は、値上がり1544銘柄に対し、値下がりが160銘柄、変わらずが49銘柄だった。