<1861> 熊谷組 202 +50 急伸。前日にJR東海<9022>では、リニア新幹線の詳細ルートと駅の位置を公表して いる。リニア計画の前進と受け止められ、関連銘柄への関心も高まる状況となる。と りわけ、リニア新幹線の86%は地下やトンネルが占めるとされており、トンネル整備 に対する関心が高まる格好に。トンネル工事に強みを持つとされる同社や安藤ハザマ <1719>などに短期資金の関心が向かう。 <1801> 大成建設 490 +1 上値重い。前日はUBSの投資判断格下げが嫌気されたが、本日は3社の投資判断格 下げが観測されている。クレディ・スイス(CS)とSMBC日興証券では買い推奨 から中立に、シティでは中立から売り推奨に格下げ、目標株価はそれぞれ、500円、 400円、440円としているようだ。期待感は十分に織り込まれたとの見方が多くなって いる。 <8613> 丸三証券 882 +150 ストップ高。前日に自己株式の消却と増配を発表しており、買い材料につながってい る。発行済み株式数の2.88%に当たる200万株を消却。また、上半期末の配当金を30 円にすると発表、従来予想は未定で前上半期末実績は2.5円であった。仮に、上半期 末と同様の水準を期末に行い年間60円配当となった場合、前日終値をベースとする と、配当利回りは8.2%となる。 <4552> 日本ケミカルリサーチ 1850 +327 大幅反発。英GSKからの新薬開発権返還を嫌気して、前日はストップ安比例配分と なっていたが、本日は一転して押し目買いの動きが優勢となっている。いちよしでは レーティングを「B」から「A」に格上げ、フェアバリューは2200円継続としてい る。GSKの関心や優先順位はライソゾーム病治療薬へ移っていたことは容易に推測 でき、今回の決定には意外感がないとの見方。同薬の共同開発は順調に進展し、これ までの成長シナリオには変更無しと。 <3391> ツルハHD 8450 -420 下げ目立つ。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は65.5億円で前年同期比3.8% 増益、上半期計画126.2億円、同7.8%増益に対して、増益率は下回る状況になってい る。会社計画も若干下回ったとみられているが、既存店売上高は順調な推移であった ため、粗利益率の低下が下振れの背景と見られる。やや期待感が低下する状況とみら れる。 <5715> 古河機械 247 +15 反発。週初にはメリルリンチ(ML)の紹介レポートが観測されており、建設機械関連 としての位置づけが高まる展開のようだ。とりわけ、現在繁忙なトンネルドリルジャ ンボ機械は国内唯一のメーカーであるもよう。リニア関連としてトンネル工事に強み を持つ建設会社が人気化する中で、関心が高まる状況とみられる。 <5401> 新日鉄住金 349 +19 しっかり。シティでは、高炉製鉄業界の強気スタンスを継続、今年は収益大幅改善の 一年になるとの評価。輸出販売価格の回復や国内値上げの浸透、国内鋼材需要の回復 が今後の株価ドライバーになっていくと指摘。同社の目標株価は380円から410円に引 き上げ、自動車向けや建設向け鋼材市場において高いシェアを有しており、国内値上 げ浸透や需要回復のメリットを大手3社の中で最も大きく享受するとみている。 <9766> コナミ 2502 +120 大幅反発。カジノ運営を手掛ける米シーザーズが、日本のカジノ事業で同社やセガサ ミー<6460>と協議中と伝わり、カジノ関連としての側面がクローズアップされる状況 に。また、前日には、「国際観光産業振興議員連盟」の会長が、カジノ解禁のための 法案を10月の臨時国会に議員立法での提出を目指す考えを明らかにしたとも伝わって いる。CLSAでは新規に「買い」推奨しているとの観測もあるようだ。