署名
画像の箇所は、『伊都内親王願文』の真の巻末(本文・奥書の最最後)にあたる「署名と願文の締めくくり」のページと、活字化された全体の翻刻(印刷文)が配置された見開きです。
右ページの草書体で大書された部分と、左ページに解説・補足として掲載されている活字文の内容について、詳しく整理いたしました。
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### 1. 右ページ(自筆の署名と結びの言葉)
右ページには、非常に大きな躍動感あふれる草書体で以下のように書かれています。
#### 釈文(文字の書き起こし)
* **1行目:** 不陂矣
* **2行目:** 両受興福寺知内事 伊都
#### 書き下し文
> 不陂(ひ)ならざらんや。両(ふた)つながら興福寺知内事(ちないじ)を受けん。伊都(いと)。
#### 現代語訳(意味)
* **「不陂矣」**
「(この誓いや供養の功徳が)決して崩れたり、損なわれたりすることがありましょうか(いや、永遠に不滅であります)。」
* **「両受興福寺知内事 伊都」**
「興福寺の知内事(寺務をつかさどる役職・寺側)において(この願文と寄進を)確かにお受け取りください。伊都(伊都内親王の署名)。」
> **💡 書道史上の見どころ(右ページ)**
> * **「不陂矣」の大書:** 本文全体の中でもひときわ大きな文字で力強く書かれており、祈りの強固さと永遠性を象徴しています。
> * **「伊都」の署名:** 画面の一番右下に、控えめながら非常に引き締まった芯のある筆致で「伊都」と本人の自署(サイン)が記されています。