岩屋外務大臣の「日米交渉に影響なし」発言とその批判
岩屋外務大臣の発言
2025年6月27日の記者会見で、岩屋毅外務大臣は、日本がフェンタニル密輸の拠点と疑われる問題について、「日米関係、日米協議に与える影響は現段階であるとは考えていない」と発言した。また、「許可を得ない輸出入は絶対に許さない」と強調し、日本はフェンタニルを含む違法薬物の製造・販売・所持・使用を厳しく管理しており、米国や国連薬物犯罪事務所(UNODC)と連携して根絶に取り組む方針を示した。

発言に対する批判
岩屋外務大臣の発言に対し、X上で複数のユーザーから強い批判が寄せられた。主な批判点は以下の通り:
危機意識の欠如
米国で年間数万人が死亡する深刻なフェンタニル危機に対し、「日米協議に影響なし」と軽視する発言は無責任だと批判された。特に、トランプ政権がフェンタニル密輸を国家非常事態と位置づけ、中国やメキシコに強硬な関税政策を課す中、日本が密輸ルートとして利用されている現状を軽視する姿勢は、米国の怒りを買うリスクがあると指摘された。

日本の関与の深刻さへの無理解
フェンタニルそのものの密輸だけでなく、原料の流通や指示拠点が日本に存在していたことが問題視されており、単なる「経由地」以上の関与が疑われる。岩屋氏の発言は、この問題の根深さや日本が国際的な麻薬密輸ネットワークに組み込まれている現実を十分に認識していないと批判された。

日本の検査体制の脆弱性
日本の港や空港の検査体制が「ザルすぎる」との声が上がり、フェンタニル密輸を防ぐための具体的な対策が不足しているとの不満が噴出した。政府が「適切に対応してきた」と主張する一方で、密輸拠点が日本に存在していた事実は、監視体制の不備を露呈しているとの指摘が強い。

親中姿勢への疑念
一部のユーザーは、岩屋氏が「媚中派」とされる過去の言動を挙げ、フェンタニル密輸への中国の関与を軽視する態度が日米関係を悪化させる可能性があると非難した。中国政府の関与が疑われる中、日本の曖昧な対応は米国との信頼関係を損なうとの懸念が表明された。

政治的責任の回避
岩屋氏の発言は、日本がフェンタニル危機の「最前線に立たされている」事実を直視せず、責任を回避する姿勢と受け取られた。日本の安全保障や国際的信頼に関わる重大な問題にもかかわらず、危機感が欠如しているとの批判が目立った。