スーツケースや海外コンセント用変圧器、防寒具から虫よけスプレーに至るまで―。国会議員であれば、こんなものを税金で購入できると聞けば、誰もが耳を疑うのではないか。一般には知られていない「議員特権」が数多く存在する。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今年は国会議員の海外視察がほぼない。しかし、2019年度は衆参合わせて延べ169人が米国やイタリアなどに国会からの派遣団として、海外出張した。経費は計2億8千万円。このうちの185万円が「支度料」と呼ばれる支出に充てられた。

 参院によると、支度料は外国出張で国内とは違って必要になる準備や携行品などの購入費用として支給される。上限は1人当たり5万9290円。これを使い、ある参院議員は虫よけスプレーなどを買った。一方の衆院は海外保険料や予防接種の費用に限っており、19年度の支度料は11万円だった。

参院によると、支度料は外国出張で国内とは違って必要になる準備や携行品などの購入費用として支給される。上限は1人当たり5万9290円。これを使い、ある参院議員は虫よけスプレーなどを買った。一方の衆院は海外保険料や予防接種の費用に限っており、19年度の支度料は11万円だった。

 議員の待遇について問題提起を重ねている日本維新の会の東徹参院議員は「国会議員にそこまで金銭的な援助が必要か。海外に行く度にスーツケースを買えるのはおかしい」と訴える。