この第二条は極めて重要です。

 これにより国家対国家としては「その国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題」がすべて「完全かつ最終的に解決された」わけです。

これの意味するところは、「個人の実体的請求権の完全消滅」ではなくて、請求権の行為の対象が日本政府から韓国政府に移行した、ということでしょう。

 これにより韓国人徴用工などへの補償は韓国政府が行うことになったのです。