私は当時、警視庁担当の記者として宮崎死刑囚の事件を追っていた。アニメやホラーなどの膨大な数のビデオが積まれた部屋。その中で行われた殺害幼女のビデオ撮影。「今田勇子」を名乗って被害者宅に●●声明を郵送、遺骨も届ける異様な行為。仮想空間と現実の境が消えたとしか思えない驚異の犯罪の出現に、誇張ではなく体が震えた。