エゲの古代遺跡(現在名ヴェルギナ)
Archaeological Site of Aigai (modern name Vergina)

マケドニア王国の最初の首都エゲは、現在のギリシャ北部の町エルギナの近くにあり、19世紀に遺跡が発見された。都市国家からヘレニズムやローマ時代の帝国国家へと変容する時期を象徴する都市で、紀元前8~紀元前5世紀には、この地域で最も重要な都市とされ、今も残されている絵画の質の高さと歴史的な価値も特筆すべきものだ。アクロポリスの下にある、ドーリア様式の円柱に囲まれた広場の中心に立つ宮殿は、見事なモザイクの床、化粧漆喰、レリーフのタイルを施されている。エゲの名を最も高めているのは、ネクロポリス(死者の町)で、300以上の墳墓を持つ。古いものは紀元前11世紀にさかのぼる。紀元前6世紀~5世紀のマケドニア時代のものからは、豪華な埋葬品もみつかっている。アレクサンダー大王の父フィリップ2世の、重さ11kgにおよぶ金の納骨箱も発掘された。

ヴェルギナ