レボカルニチンは、食事(肉類、乳製品など)による摂取と、生体内(肝臓、腎臓、脳)での生合成により供給される生体内物質であり、細胞膜に存在する有機カチオン/カルニチントランスポーター(OCTN2)を介して主として骨格筋、心臓、肝臓などの組織に取り込まれ存在します。
細胞内のカルニチンが何らかの原因により欠乏すると、カルニチンの機能が不十分となり肝臓、脳、骨格筋、心筋など種々の臓器で異常が生じます。重篤な欠乏症では、低血糖発作による昏睡や高アンモニア血症による脳症、心筋症や筋肉症状などが発症し、重篤で不可逆的な臓器障害を来します。