2009年10月に国内初の小児用ニューキノロン系細粒剤トスフロキサシントシル酸塩水和物(以下TFLX、商品名オゼックス)が承認されるまで、何らかの小児疾患を適応症にもつキノロン系薬は3剤(ナリジクス酸、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン)であった。

成人の領域と比較しその数は圧倒的に少ない上、保険適用が限定的であり、使用されても尿路感染症や腸管感染症あるいは皮膚感染が主で、呼吸器感染症の第1選択としては、ほとんど処方されていなかった。