食事をすると体がじんわりと暖かくなることを、「食事誘導性体熱産生」といいます。体が口から取り込んだ食糧を消化し始め、内臓が動き始めます。
この運動から発せられる熱が体温を上げるのです。
入院した経験のある方ならばご存じですが、朝の検温は早朝行われます。
まだ目も覚めやらぬ時間帯に看護師さんが巡回してきますね。これは食事や運動に影響されない状態の基礎体温を調べたいからです。
食事誘導性体熱産生は食事の開始したタイミングからスタートし、約1時間後にピークを迎えます。
そして、その後ゆっくりと元の体温に戻ります。
この曲線は、若ければ若いほど、そして筋肉量が多ければ多いほど振れ幅が大きいのだとか。
「代謝がいい人は、食事をすると汗が出る」―この表現は、正しくもあり、間違いであるともいえるでしょう。