それを機に、急遽帰国して今に至るわけだが。

帰国する前に、他国へ留学した画学生の国に遊びに行った。

相変わらず飄々としていたが、起こったことをすべて話すと、
「黙っていたことがある」といって語り始めた。

なんでも、彼女が俺の家に初めて来て以来、
ずっと変な親子に付きまとわれていたと言うこと。

なんとなくは予想していたが、
当時は本当にそんなことがあるとは思いもしなかった。

思えば、付き合った半年、
後にも先にも彼女はその一度しか家に泊まっていなかった。

俺にそれを黙っていたのは彼女の思いやりらしく、
その画学生の友人も約束を守り続けていたらしい。