声の主は、頻りと火を消すように勧めてきた。

「火の番なんか止めちゃえよ。もう眠いんだろ。寝ちゃえよぐっすりと」

「んー、そうしたいけど、そういう訳にも行かないんだよね」

「俺が消してやろうか?」

「んー、遠慮しとくよ」

「消すぞ」

「んー、でも直ぐまた点けるよ、暗いの嫌だから」

「一度消えた火は直ぐ点かないぞ。無駄だからもう寝ちゃえよ」

「んー、ライターもあるし、火種があれば直ぐ点くよ」

「ライターか。それがあれば直ぐに火が点くのか」

「んー、点くと思うよ。簡単に山火事になるぐらい」