その肝試しでしたが、なにも起きるわけがないのに、
グループの子供が皆、「ノックの音が返ってきた」と言うんです。大変な騒ぎでした。
そんなワケないだろ!?と思って、
作り話だということをアピールしようとしたのですが、
当時の私は、皆に冷たくされるのが怖くて言い出せませんでした。
そのうち私は、自分の話が本当になってしまったのではないか、と思うようになり、
すごく恐くなって、自作の怖い話をすることをやめました。
その騒動があってからしばらくして、じぃちゃんが怖い話をしなくなった私に、
「もう怖い話しないのかい」と聞いてきました。
私はもう泣きじゃくりながら、その話をじぃちゃんにしたんです。
「ほうかほうか」とやさしく聞きながら、こんなことを話してくれました。