本当に人として未熟だなぁ、俺は。
「あの、俺どーなるんすか?もう早いとこ何とかして欲しいんです。
大体何なんですか?
何でアイツ俺に付きまとうんですか?
もう勘弁してくれって感じですよ。篠塚先生、何とかならないんですか?」
「義満ちゃ……」
「大体、俺別に悪いこと何もしてないっすよ!?
確かに心霊スポッには行ったけど、俺だけじゃないし、
何で俺だけこんな目に会わなきゃいけないんすか?
鏡の前で△しちゃだめだってのも関係あるんですか?
ホント訳わかんねぇ!!あーっ!苛つくぅぁー!!」
「ドォ~ドォルルシッテ」
「ドォ~ドォルル」
「チルシッテ」
……何が何だか解らなかった。
(ホントにワケ解んないので、取り敢えずそのまま書く)
「ドォ~。シッテドォ~シッテ」
左耳にオウムかインコみたいな、甲高くて抑揚の無い声が聞こえてきた。
それが「ドーシテ」と繰り返していると理解するまで少し時間がかかった。
俺は篠塚先生の目を見ていたし、篠塚先生は俺の目を見ていた。
ただ優しかった篠塚先生の顔は、無表情になっているように見えた……