【洒落怖】 リアル (名作・長編)
車は長崎に着いていた。これには俺も流石に驚いた。 怯え続ける俺を気遣い、飛行機や新幹線は避け車での移動にしてくれたらしい。 途中で休憩は何度も入れたらしいが、それでもろくに眠らず車を走らせ続けた父と、 俺が怖がらないようにずっと寄り添ってくれた母への恩は、 一生かけても返しきれそうもない。 祖父母の住む所は、長崎の柳川という。 柳川に着くと坂道の下に車を停め、両親が祖父母を呼びに行った。 祖父母の家は、坂道から脇に入った石段を登った先にある。 その間、俺は車の中に一人きりの状態になった。
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幽霊・妖怪・悪魔・人間などが関わる怖い話や都市伝説や時空系などの不思議な話を単発で紹介します。