良く分からないが、区切りが悪い終り方だったし、
終わったにしては何も声をかけてこない。

何より、首の痛みは一向に引かず、寧ろ増しているのだ。

寒気も感じるし、何かが布団の上に跨がっているような気がする。

目を開けたらいけない。それだけは絶対にしてはいけない。

分かってはいたが……

林は、布団で寝ている俺の右手側に座りお祓いをしていた。

林と向き合うように、俺を挟んでアイツが正座していた。

膝の上に手を置き、上半身だけを伸ばして林の顔を覗き込んでいる。

林の顔とアイツの顔の間には、拳一つ分くらいの隙間しかなかった。

不思議そうに、顔を斜めにして、梟のように小刻みに顔を動かしながら、
聞き取れないがぼそぼそと呟きながら、林の顔を覗き込んでいた。

今思うと、林に何かを囁いていたのかもしれない。