“幻のヘビ”見つける・酒田 日本固有種「シロマダラ」

酒田市草津の山間で、環境省猛禽(もうきん)類保護センター自然保護専門員の長船裕紀さん(28)が、報告例が少なく一部地域で“幻のヘビ”と呼ばれる「シロマダラ」を発見した。

brandnewmthn さん

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酒田市草津の山間で、環境省猛禽(もうきん)類保護センター自然保護専門員の長船裕紀さん(28)が、報告例が少なく一部地域で“幻のヘビ”と呼ばれる「シロマダラ」を発見した。県のレッドデータブックでは「DD(情報不足)」に指定されている。

 発見されたシロマダラは体長51センチほど。4日午後8時50分ごろ、同センター近くを車で走行中、路上にいるのを見つけたという。長船さんは「道にヘビがいるのは珍しくないので一度通り過ぎたが、気になって引き返したら『当たり』だった」と話す。

 シロマダラは日本固有種で、灰褐色に黒い横じま模様が入る。毒はない。国内に広く生息するとされるが、夜行性で人目に触れにくい。長船さんは「希少かもしれないし、見る機会が少ないだけかもしれない。この発見で報告例が増えるなら、それもうれしい」と話していた。

シロマダラ

シロマダラ(白斑、Dinodon orientale)は、動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目ナミヘビ科マダラヘビ属に分類されるヘビ。

◆過去に発見した事例は

【 2013年06月27日 09時14分 】京丹波にシロマダラ 「要注目種」児童が発見

京都府京丹波町豊田の生き物好きの少年が、自宅近くの裏山で珍しい模様のヘビを見つけた。府が希少生物などを記載したレッドデータブックで、「要注目種」に指定するシロマダラと判明。研究者も関心を寄せている。

 丹波ひかり小4年の田中徳乃介君(9)が友だちと裏山でダンゴムシを探していたところ、石の下で丸まっていたのを見つけて捕獲した。体長は約25センチ。独特なしま模様と斑点が気になり、インターネットで調べると、シロマダラが該当した。

 シロマダラは日本固有種。毒はなく、府内には広く分布しているとされるが、夜行性のため発見情報が少ない。爬虫類に詳しく、府のレッドデータブックの選定にかかわる京都大の松井正文教授は「シロマダラで間違いない。レッドデータブックの資料にしたいので、正確な捕獲場所が知りたい」と話す。

 徳乃介君は「今までに見たことがないヘビで、友だちも驚いていた」と好奇心いっぱい。父親の拓人さん(38)は「危ないから気をつけるようには言っているが、生き物を捕まえるのが好きで、毎年この時期は家の中が動物園のようになる」と話す。シロマダラは既に野生に返したという。

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