生活習慣の改善などを試みても良くならない睡眠障害を改善するために、「睡眠薬」を使用して睡眠をコントロールすることがあります。
ところが、睡眠薬は「怖い」「強い副作用がある」「体に悪い」などの悪いイメージを持たれる傾向にあるようです。
現在広く使用されている睡眠薬は一般的に安全で身近なものになってきています。
現在使用されているものは、適切に使用する限り安全性が高く、健康を害するようなことはありません。注意すべきポイントを抑えてしっかり、正しく使用し、自然な睡眠を取り戻すことで、心身の健康を守りましょう。
アルコールと睡眠薬の両方の作用が強まり、ふらつき、一時的な記憶障害、もうろう状態などの副作用が現われることがありますので、絶対にお酒と一緒に服用しないで下さい。
1錠飲んでも眠れない。かといってもう1錠飲んでは、薬が効きすぎてしまいます。自分で判断して薬を増やすことはしないで下さい。睡眠薬にはいろいろな種類があるので、効果が無かった時は医師に相談してみて下さい。
睡眠薬は自然な睡眠のリズムに沿って服用して下さい。夕方のうちから服用しても眠気は得られません。また、夜中に目が覚めたからといって服用しても、朝方にもうろう、ふらつきが起こり危険です。睡眠薬は寝る15~30分前に服用し、服用後は速やかに眠りについて下さい。
現在使われている睡眠薬は医師の指示に従って正しく使えば、長時間飲み続けても安全です。睡眠に自信がついていないうちに薬をやめると、不安感のためにかえって眠れなくなることがあり、急にやめることでかえって不眠が強まることもあります。眠れないことへの恐怖感が和らいでから、医師と相談しながら少しずつ減らしていくことが大切です。
睡眠薬を急に止めてしまうと、反動で眠れなくなったり、不安感が強く出てしまい、かえって不眠を悪化させてしまうことがあります。睡眠薬をやめる時は、医師と話し合いながら徐々に減らしていくと、スムーズにやめることができます。睡眠薬の不安や気になることがあれば、必ず医師に伝えてください。
睡眠薬の処方は、一人ひとりの症状に合わせて処方されています。自分の症状にあった睡眠薬を飲まないと、副作用があらわれたり、かえって症状が悪化する恐れがあります。睡眠薬はどれも一緒というわけではないので、他の人に睡眠薬をあげたり、もらったりするのは止めましょう。
家族や知人から貰ったり、メルカリやTwitterなどのSNSを通じて購入することは、医薬品医療機器法で禁止されています。
かかりつけ医師の判断によって、不眠症を治療する目的のため、処方箋を書いてもらえることがあります。
ジェネリック医薬品を希望しているときは、担当医に伝えてください。
オンライン診療(遠隔診療)とは、スマートフォン・パソコン・タブレットのビデオ通話やチャットで、予約・問診・診察・処方・決済までをインターネット上で行う診察・治療方法です。
厚生労働省が2018年3月に発表した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の定義では、
“遠隔医療のうち、医師-患者間において、情報通信機器を通して、患者の診察及び 診断を行い診断結果の伝達や処方等の診療行為を、リアルタイムにより行う行為。”
と定義されています。
現在では、オンライン診療が使える疾患に制限があったり、初診は対面で診察を受けなければいけないなどの制限はありますが、国内でも様々なオンライン診療サービスが登場しており、今後オンライン診療は、一層注目されることが予測されています。
ストレス社会とも呼ばれる現代では不眠症はもはや国民病と言っても過言ではありません。睡眠薬を処方してもらうのに、オンライン診療クリニックで治療を受けたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ただ薬を処方するだけではなく、不眠の悩みに寄り添ってくれる医師や、睡眠改善に向けての指導やアドバイスなど、サポート体制が充実したクリニックを選んでおくと安心感が得られるでしょう。
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