【トリビアまとめ】コレラ菌の存在を否定するためにコレラ菌を飲み干した学者がいる

昔懐かしの「トリビアの泉」を再検証!

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当時の放送より

コレラ菌といえば伝染病コレラの病原菌であり、感染すると死に至る場合もある細菌の一つであるが、

細菌に詳しい北里大学の田口名誉教授はこう語る。

Q.コレラ菌を飲み干した学者がいた?


「それはドイツの細菌学者、マックス・フォン・ペッテンコーファーのことです。」

「その事実は、当時の衛生学の記録がまとめられた『メディシンカルテル』に書かれています。」

こちらが19世紀ドイツの衛生学の研究記録をまとめた「メディシンカルテル」である。

その中を見てみると、

(訳)
ペッテンコーファーはコレラ菌の存在を認めなかった

彼は単刀直入に「コレラ菌を飲む」と宣言し

コレラ菌を飲み干した。

とある。

19世紀、世界中に原因不明の伝染病が蔓延し、100万人を超える死者が出た。

当時ドイツで衛生学の権威であったペッテンコーファーは、原因が人々の不潔な暮らしにあると考え研究を重ねていた。

ところが1883年、まだ若手であったコッホが「原因不明の伝染病はコレラ菌の感染で起こる」と論文を発表し、国際的に注目された。

ペッテンコーファーはコレラ菌の存在を否定するためコッホの研究室を訪れた。

激しい言い争いになり、引くに引けなくなったペッテンコーファーは「コレラ菌を飲んでウソを証明してやる」と宣言。

コレラ菌が入った培養液を一気に飲み干し、


かろうじて一命を取り留めた。

Q.その後ペッテンコーファーはどうなった?

田口名誉教授
「コレラ菌の存在を認めました。」

【補足トリビア】
①当時74歳のペッテンコーファーに対し、49歳のコッホは「あなたは最新の学問に遅れをとっている」と厳しく批判し、怒ったペッテンコーファーは「私は“無価値な肉体で実験せよ”という旧来の医学の原則に従って行動する。もし私の考えが間違っていてこの実験によって命を落としても死を恐れない。なぜなら学問のために死ぬのだから」と高らかに宣言し、コッホの目の前でコレラ菌を飲み干した。
②その夜激しい下痢に見舞われ苦しんだが、幸いにも中毒症状を起こすまでには至らず一命を取り留めた。身をもってコレラ菌の存在を証明する形となってしまい、この事件を機にペッテンコーファーは一線を退くことになった。

再検証しました

細菌学者ロベルト・コッホとコレラの病因について議論し、自説を証明するため、1892年にコレラ菌を飲むという自己実験を行いました。

1893年のこの日、ドイツの衛生学者マックス・フォン・ペッテンコーファー(Max Josef von Pettenkofer, 1818-1901)が自説の証明のため、自らコレラ菌を飲みました。

当時、コレラが蔓延している原因として瘴気説(しょうきせつ)が唱えられていました。これは、汚染された土壌からたちこめる瘴気がコレラを起こすという説で、患者と直接関わる医師がコレラに罹患しないことなどから多くの人に支持されていました。

「コレラは細菌などという訳の分からないもののせいで起きるのではない」という考えを実証するため、ペッテンコーファーは自らコレラ菌を飲み干すことまで行いました。

「実証」があるコッホと「理論」のみのペッテンコーファーの差は誰の目からみても明らかでした。

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