【補足トリビア】
①当時74歳のペッテンコーファーに対し、49歳のコッホは「あなたは最新の学問に遅れをとっている」と厳しく批判し、怒ったペッテンコーファーは「私は“無価値な肉体で実験せよ”という旧来の医学の原則に従って行動する。もし私の考えが間違っていてこの実験によって命を落としても死を恐れない。なぜなら学問のために死ぬのだから」と高らかに宣言し、コッホの目の前でコレラ菌を飲み干した。
②その夜激しい下痢に見舞われ苦しんだが、幸いにも中毒症状を起こすまでには至らず一命を取り留めた。身をもってコレラ菌の存在を証明する形となってしまい、この事件を機にペッテンコーファーは一線を退くことになった。