【トリビアまとめ】演奏するのに18時間かかる曲がある

昔懐かしの「トリビアの泉」を再検証!

FC2USER926778DHH さん

27 PV

当時の放送より

さまざまな音楽に精通している東京音楽大学の武田さんは、こう語る。

「1895年にフランスの作曲家エリック・サティが作った『ヴェクサシオン』という曲です。」

「この曲は1回1分20秒くらいの演奏を単純に840回繰り返すことによって成り立っている曲です。」

演奏ごとにカウンターのスイッチを押し、回数をカウントする。

演奏50回目、長期戦に備えピアニスト交代。

開始から2時間後、演奏100回目、ピアニスト交代。

3人のピアニストが、演奏を止めない為に片手ずつ入れ替わり、1人50回で交代していく。

そして演奏420回目・・・

Q.調子はどう?
神田さん「足にきますね。すごくむくんできて痛いです。」

ようやく半分の420回に達したが、ゴールはまだ見えない。

上さん「今何回?」
安西さん「今何回?」
上さん「分かんない」

上さん「ごめんなさい」

神田さん「ちょっと勘弁して貰いたいですね。」
安西さん「すいません。」
神田さん「ちょっとキツイですね。さすがに。」

ピアニストと観客の疲労もピークに達してきた。
残る演奏は200回。少しずつゴールに近づいていく。

そして、演奏840回目。

午前6時18分、演奏終了。
午後12時から開始した840回の演奏時間は、18時間18分。

Q.演奏してみてどう?
「想像以上に過酷でした。」

ちなみに、

Q.この曲『ヴェクサシオン』のタイトルの意味は?

「“いやがらせ”です。」

【補足トリビア】
①この曲は18世紀にフランスの作曲家エリック・サティが発表した『ヴェクサシオン(Vexation)』という曲で、約1分20秒の演奏を840回繰り返すようになっており、楽譜には『このモチーフを連続して840回繰り返し演奏するためには、あらかじめ心の準備が必要だろう。最も深い沈黙と真剣な不動性の姿勢によって』と書かれている。
②この曲は日本でも昭和42年(1967)12月31日~翌年1月1日年越しで、作曲家・黛敏郎ら16人によって演奏されている。
③昔、この曲を1人で弾こうとしたピーター・エバンスは595回まで弾いたところで幻覚症状に、演奏をストップした。

再検証しました

「音楽界の異端児」「音楽界の変わり者」の異名で知られる。ドビュッシーやラヴェルに影響を与えた。

伝統的な作曲方法から外れ、行動も奇抜であったことから、サティはしばしば「音楽の異端児」や「変わり者」と評されました。

『ヴェクサシオン(Vexations)』は、エリック・サティの作曲したピアノ曲。曲名は「嫌がらせ」を意味する。

ギネス・ワールド・レコーズでは「世界一長い曲」と認定されており、52拍からなる1分程度の曲が、まさに「嫌がらせ」のように840回繰り返される。

ギネスに認定された世界一長いピアノ曲、それはフランスの作曲家エリック・サティ(1866-1925)が作った「ヴェクサシオン」(Vexations)という曲です。

さらに興味深いのは、その記譜法です。7、8拍目はfis,cisと完全5度で記譜すれば読みやすいのに、わざわざges,cisと重増4度で記譜して、その音を想像しにくくしています。

最後から3、4拍目のges-dis-ces(重増5度+重増2度!)もfis-dis-hと記譜すればシンプルな長三和音となるのに、わざわざ複雑に記譜しています。これはタイトルの「いやがらせ」ということと関連があると思われます。

  • 1
PR