停滞した梅雨前線の影響により、九州北部を中心に８日未明も激しい雨となった。筑後川など大分県内で２河川が氾濫するなどし、福岡県久留米市や大分県日田市の市街地が広範囲で冠水するといった被害が出た。読売新聞のまとめでは、九州各県でこれまでに約１０００棟の浸水被害が確認されている。

今回の記録的な豪雨で、これまでに熊本県を中心に66人が死亡し、16人が行方不明となっています。また、家族や知人と連絡が取れないという人が人吉市だけで40人いて、市が避難所の名簿の照合を行うなど所在の確認を進めています。

熊本、鹿児島両県の大雨を受け、政府は４日午前、関係閣僚会議を首相官邸で開いた。安倍晋三首相は各閣僚に対し、地元自治体と緊密に連携して、人命第一で応急対策に万全を期すよう指示。現地住民には「自治体からの避難情報に十分に注意し、早め早めに自らの命を守る行動を心掛けてほしい」と呼び掛けた。

現在、警察・消防・海上保安庁の各部隊ほか、自衛隊の部隊を派遣し、救命救助活動や安否不明者の捜索、避難誘導に当たっています。今後も、九州地方では、５日にかけて、断続的に大雨が降り続く可能性があり、引き続き、最大限の警戒を続ける必要があります。このため、自衛隊についても１万人体制で、更なる応急対応に備え、機動的かつ万全の対応を進めてください。

各地で開設されている避難所に対しては、新型コロナウイルス感染症対策も十分に考慮の上、必要な物資をプッシュ型で提供してください。

県南部を襲った豪雨の被害状況を確認するため武田防災担当大臣が８日、被災地を視察しました。大臣の被災地入りは今月５日に続き２回目。蒲島知事とともに芦北町田川の３人が犠牲となった崖崩れ現場のあと避難所を訪問し、担当者から新型コロナウイルスへの対策を聞いたり、避難者に声をかけて激励しました。

豪雨で甚大な被害を受けた熊本県南部では６日、生存率が急激に下がるとされる「７２時間」が７日早朝に迫る中、自衛隊員らによる行方不明者の捜索、救出活動が続けられた。

熊本県南部を襲い、大きな被害をもたらした豪雨。幹線道路が寸断され５日も早朝からヘリコプターでの懸命の救助が続けられた。不安な一夜を明かして救助された住民は安堵（あんど）の表情を浮かべた。