保育士は低賃金の仕事というイメージが世間一般的には浸透しており、保育士不足に拍車をかける一因になっているのかもしれません。
ただ実際には、女性の平均賃金との差はほとんどなく、都道府県によってはむしろ保育士の方が高い地域があるぐらいに改善が進んでいます。
早朝や夜の勤務があるにも関わらず、割に合わないという印象が先行している部分もあるのかもしれません。
仕事の多さや効率化が進んでいないことによる長時間労働、持ち帰り残業の発生といった働きにくさが、保育士が辞めたいと思う大きな要因でしょう。
他に、退職理由として常に上位を占めている「職場内の人間関係」、「仕事上の重責」も見逃せません。
子どもを相手にすることは体力的な負担はもちろんのこと、安全への配慮もしなければならないため、精神的負担も少なくはないのが実情です。
自分が親になってこそ分かることもありますが、親だからこそ分かることと保育士としての子供への知識にはズレが存在していることも事実です。
双方が悪気があって言った言葉ではなくても、相手には重くのしかかることもあります。
そして我が子のこととなると、親は必死です。それは時としてモンスターペアレントという形であらわれることだってあります。そうなると保育士は太刀打ちできません。
女性が多い職場が大変というのはママたちにも身に覚えのあることかもしれません。それはどこの職場でも同じことが言えるでしょう。
職場だけではなく、ママ友トラブルからも見えてくるように女性が多く集まる場所は、群れが出来、派閥が生まれちょっとしたいびりもあることでしょう。
それは女性ばかりが集まる保育現場でも同じです。
残念ながら保育園における男性トイレおよび更衣室の環境は、不備が見られます。
男性が働きやすいかどうかという点で考えたとき、トイレや更衣室は問題といえるでしょう。
正式な会議や朝礼の場ではそれほど気になりませんが、フリーになった途端、女性保育士同士が仲良しグループのような雰囲気でおしゃべりをすることもあります。
また、あの女性保育士とこの女性保育士はプライベートでも仲が良い、あの人とあの人は相性が悪い等の、いわゆる『派閥』的なものを感じて、どのように関わっていくべきか迷う男性保育士は少なくありません。
担任保育士のちょっとした言葉遣いや子どもに対する態度が気に入らないなど自分では気づかないほどの小さなことが保護者からのクレームにつながる場合もあります。そのため、保育士は送迎時の保護者対応にサービス業並みの言葉遣いと対応を求められています。
近年、保護者同士のトラブルが増加傾向にあります。子どもを通じての母親同士の関り、最近テレビドラマなどでも取り上げられている「ママ友」付き合いに保育園まで巻き込まれてしまうこともあるのです。そのため、保育士は保護者同士の交友関係にも気を配る必要があります。
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