骨密度が減少すると骨がもろくなり、しりもちや転倒などちょっとした衝撃で容易に骨が折れてしまうことがあります。背骨は椎骨(ついこつ)が積み重なって構成されていますが、もろくなった骨が加重に耐えかねてつぶれてしまうのが「(骨粗鬆症性)椎体骨折」です。椎体骨折は高齢者では多く見られる病気で、70歳代の約30%に椎体骨折が認められると報告されています。下部胸椎から上部腰椎が好発部位です。
骨折が椎体の前壁にとどまる場合には、つぶれた椎体はくさび状に変形しますが、通常は神経症状を伴いません。この状態を「圧迫骨折」と呼んでいます。
陳旧性の骨折や高齢で手術による侵襲のリスクが高い患者さんは、保存的に治療します。保存療法の基本は、疼痛コントロールを図りながら折れた骨が癒合するまで安静にして待つことが大切です。
圧迫骨折とは、加齢などの原因で骨密度が減少することによってもろくなった骨同士がぶつかり、過重によって支えられなくなりつぶれてしまった骨折のことを指します。背骨は椎骨が連なって形成されていますが、しりもちをついたなどのちょっとした衝撃でも骨折することがあります。
腰椎圧迫骨折は脊椎圧迫骨折の一種で、外部からの圧力によって、脊椎の椎体と呼ばれる部分が押しつぶされることによって起こります。その症状は激しい腰の痛みを伴います。骨折症状が治るまでの期間は、歩行や寝返りを打つことさえ困難な激痛に襲われます。また症状が悪化すると、下肢の痛みや痺れ、あるいは麻痺といった、ヘルニアに似た症状を発することもあります。
腰椎圧迫骨折とは、脊椎圧迫骨折のひとつです。脊椎の椎体がつぶれることで、強い腰の痛みを伴うものです。歩行や寝返りもできないほどの状態になることがあります。まひやしびれを伴うこともあります。
脊椎での圧迫骨折は、椎骨の椎体と呼ばれる部分が押しつぶされます。
骨折する場所で多いのは、第11胸椎から第2腰椎です。
圧迫骨折の原因でもっとも多いのが、高齢者の骨粗鬆症です。若年者でも事故などにより発生したり、腫瘍である場合もありますが、それほど多くはありません。 骨粗鬆症になると、骨の中がすかすかの状態になり、しりもちをついた程度で骨折することがあります。特に高齢の女性は注意が必要です。
圧迫骨折により骨変形が進行し、神経を圧迫するようになると、下肢のしびれや歩行障害を来すことがあります。これを「遅発性神経麻痺」とよんでいます。この状態になると脊椎固定術が必要となります。
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