骨密度が減少すると骨がもろくなり、しりもちや転倒などちょっとした衝撃で容易に骨が折れてしまうことがあります。背骨は椎骨(ついこつ)が積み重なって構成されていますが、もろくなった骨が加重に耐えかねてつぶれてしまうのが「(骨粗鬆症性)椎体骨折」です。椎体骨折は高齢者では多く見られる病気で、70歳代の約30%に椎体骨折が認められると報告されています。下部胸椎から上部腰椎が好発部位です。
骨折が椎体の前壁にとどまる場合には、つぶれた椎体はくさび状に変形しますが、通常は神経症状を伴いません。この状態を「圧迫骨折」と呼んでいます。