意外と知らない?つなぎ融資とその必要な場面

mthrmthr さん

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その事業、資金がなければアブナイ?

事業は資金なしでは成り立たないもの。赤字経営になっていないか、また赤字経営になった時にどのように動くか知っておかなければいけません。経営をつなぐ資金となるのが、文字通り「つなぎ資金」です。

つなぎ融資って何?

一時的な立替え資金のことです。例えば不動産を買い替える際に、売却物件の代金を受け取る期日よりも購入物件の代金支払い期日が先に到来する場合には、一時的な資金繰り(借入)をする必要があります。この様に売却代金の受取(回収)までの「つなぎ」的な役割を果たすものを、つなぎ融資と呼ばれます。

例えば公的融資(公的機関が貸し出す住宅ローン。住宅金融公庫融資、財形住宅融資など)を受ける場合、物件が引き渡された時点、つまり所有権が自分に移転された時点で融資実行となります。
しかし、実際には融資実行までに、不動産会社や建築会社などに支払いが必要となるケースがほとんどです。
既に、資金に充分な余裕があれば問題は無いのですが、そういう方はかなり少ないと思われます。
そこで、一時的に利用するのがつなぎ融資です。

一時的に用意する時の資金の一般名称がつなぎ資金です。長期的な借り入れではなく、突発的に起こる一定期間の借り入れのことを指します。

どのような時に使うの?

つなぎ融資とは、会社の資金繰りのために一時的にお金を貸すことをいいます。

会社は自社の商品やサービスを売って、利益を得ています。

たとえば製造業の場合なら、自社製品を作るために材料を仕入れなければいけません。

このようにまず材料を仕入れたり、商品を購入したりして自社製品やサービスを提供し、その後、購入者からお金が支払われることになります。

手持ち資金が潤沢であれば、材料や商品の仕入れが行えます。

しかし、得意先からの入金が遅れたなど、何らかのアクシデントがあって手元の資金が不足すると、仕入れができなくなり、営業がストップしてしまいます。

こうした事態を回避するために短期間だけお金を借りて、運転資金を確保することをつなぎ融資と呼んでいるのです。

取引先からの支払いが遅れている、何かしらの原因で入金がない、などといった資金不足の場合に頼れるのがつなぎ融資です。

つなぎ融資のメリットとは

ノンバンクの「つなぎ資金」を利用すると、申込から融資可決までのスピードが速く、返済が滞りなく終えられます。

これなら資金繰りの悪化を最小限に抑え、会社の経営状況が早急に立て直せるでしょう。

もちろん、その場しのぎの救済措置は良くありませんが、つなぎ融資で一旦「経営状況」を立て直せば、お金の問題がリセットされ、経営者の心にもゆとりが生まれます。

ノンバンク融資は(原則)保証人や担保が必要ありません。

このため、審査のハードルが他の金融機関に比べて低く「資金調達しやすい」という特徴があります。また審査結果が出るまでの時間が短く、最短「即日中に融資」が受けられるので便利です。
(項目①と共通しますが)つなぎ融資で資金繰りが改善されると、銀行との関係性が改善できます。このため「どの融資も審査が通らない」とお悩みの方こそ、つなぎ融資を利用し、資金繰り改善を始める必要があります。

支払いの円滑化や申し込みのハードルが低いこと、銀行を始めとした金融機関との関係改善に役立つなど、リスクよりもメリットが沢山あります。

デメリットや注意点は?

つなぎ融資利用時は、通常の住宅ローンの変動金利と同等で金利が発生します。

例:1,000万円を金利2.07%で半年間の借り入れをした場合、103,500円の利息が発生します。

これに加え、事務手数料などが必要となります。諸費用の分も計算に入れ、余裕を持った資金計画を立てる必要があります。なお、つなぎ融資単独での借り入れはほとんどできないので、注意が必要です。

住宅ローンを申し込んだ金融機関でつなぎ融資を受けることになるので、新しく住居を建てる場合は施工業者と支払いについての打ち合わせも大切になります。

つなぎ融資の手続きには、印紙代・融資手数料・振込み手数料・印鑑証明・住民票といった書類や、これらの書類の取得費用が必要になります。特に印紙代は、借入額にもよりますが数万円単位となります。また、融資手数料も数万円単位となりますので、それなりにまとまった額が必要になります。

金利や諸費用を合わせると20万円以上になることもザラではありません。これらの諸費用についてもきちんと計算に含めて資金計画を立てましょう。

返済の際に金利が発生すること、手続きに諸費用が発生するなど、つなぎ融資を受けるには諸々の費用が発生することを覚えておきましょう。

つなぎ融資を借りる手段は?

①銀行借入
最も一般的で低金利な調達方法が、銀行借入です。しかし、最もハードルが高い方法でもあります。
銀行から融資を受ける場合には、決算書や事業計画書など多くの書類を提出しなければなりません。
②ABLの活用
一般に、銀行借入の際に差し入れられる担保は、土地・建物といった不動産と考えられていますが、ABLでは売掛金・棚卸資産・自動車などの動産を担保として融資を受けることができます。


③ノンバンクからの借り入れ
ノンバンクとは、銀行のような預金業務を行っていない金融機関です。消費者金融の事業者向けのようなもので、ビジネスローンと呼ばれることもあります。
ノンバンクの特徴は、融資が受けられるまでの時間が非常に短いことです。

そのため、急遽つなぎ資金が必要となった場合でも資金調達をすることができます。
④ファクタリング会社の活用
ファクタリングとは、売掛金を金融機関に売却して現金を受け取るものです(※)。
ファクタリングには、売掛先にファクタリングの利用が知られない「2社間ファクタリング」と、ファクタリング会社が直接売掛先から回収をする「3社間ファクタリング」があります。

4つの手段によってつなぎ融資を受けられることを覚えておきましょう。

借り入れの目的をきちんと言えるかどうかが重要

事業資金の借入の目的を説明するとは……

何をするために事業資金を借入するのか
その事業資金は、いくら位必要なのか
どの位の利益が見込めるのか
どの位の期間で返済できるのか
ということです。また、数字に関しては密に計算して、具体的な見込み数値を出し、把握する必要があります。
上記でも説明したように、事業資金を借入する側は、計画的に返済できるように努めなくてはいけません。日々の仕事の中でも、それを徹底して、「きちんと返済する」ということを頭にいれて、会社の利益等を把握することが大切です。

借入額と、借り入れることによって見込める利益、返済期間などを具体的に伝えることで審査が下りやすくなります。個人の借り入れよりもシビアな審査となりますので、これらのポイントをきちんとつかんで書類提出をしましょう。

早さを取るならノンバンク系がおすすめ

事業者ローンには、審査から融資実行までの時間が短いという特徴がありますので緊急事態にも備えられるというわけです。

売掛金に入金が遅れているという理由で、安易に支払いを延ばしてしまうと会社の信用を落とすことにもつながりかねませんので、できれば避けたいところです。そんな時に役に立つのが事業者ローンを利用したつなぎ融資なのです。

なお、つなぎ資金調達のための事業者ローンには銀行系とノンバンク系とがあります。時間がなくてスピードを重視する場合は金利は少し高くなりますが、ノンバンク系の方が確実でしょう。

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