ストロングスタチンに属する薬剤(ピタバスタチン製剤)
ストロングスタチンに位置づけられ、その優れた脂質異常改善効果以外にも数多くの知見により、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併時の有用性等が確認され、日本国内をはじめ海外でも多くの脂質異常症患者向けに処方されています。
医療現場では、「ストロングスタチン」として認知されており、日本では、興和創薬(株)から発売されています。
アトルバスタチンやロスバスタチンは、尿酸値やCRPを有意に低下させた。ロスバスタチンでは、これに加え、3剤の中で唯一HDL-C値も有意に上昇している。ピタバスタチンでも、CRPの有意な低下が見られた。
3種のスタチン間で「安全性及び有効性に差はなかった」とした上で、「患者背景・合併症を考慮し、医師の判断によって自由に選択できる」と結論付けている。
本剤は肝チトクロームP450(CYP)によりほとんど代謝されない(CYP2C9でわずかに代謝される)。
ピタバスタチンは肝臓でほとんど代謝されずに、胆汁排泄されます。
ピタバスタチンも、プラバスタチンと同様に肝臓での代謝酵素の相互作用をおこしにくいスタチンと言えます。
リバロはちょっと変わった特徴を持っています。それは脂溶性なのに肝薬物代謝酵素の影響をほとんど受けないというものです(わずかにCYP2C9で代謝されます)。
強力なLDLコレステロール低下作用を持つスタチン系薬剤で、薬物間相互作用を起こしにくいなどの安全性利点を持ち合わせています。
ピタバスタチンはCYP分子種のモデル基質に対する阻害試験では、CYP2C9の基質のトルブタミド、CYP3A4の基質のテストステロンの代謝に影響しなかった。
有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)により取り込まれる。
OATPファミリーのうち「1B1」は肝臓に特異的に発現しており、このトランスポーターを介して吸収される薬剤の併用には注意が必要である。
OATP1B1は,肝血管側膜上に選択的に発現する12回膜貫通型の取込みトランスポーターである.
全てのスタチンの吸収に関与しており、シクロスポリンもここから吸収されることから併用禁忌となるスタチンもある。
ピタバスタチンの肝臓への取り込みに有機アニオントランスポーターOATP1B1(OATP-C/OATP2)が関与しており、シクロスポリン、エリスロマイシン及びリファンピシンによって取り込みが阻害された。
簡単にいえば、シクロスポリンと一緒に飲むだけで通常の何倍もの量の薬を飲んだことになっているわけです。
OATP1B1は、ちょっと前に触れたエリスロマイシンとピタバスタチンの相互作用にも関わっているそうで、知らないところで悪さをしている可能性もあります。
トランスポーターの1つであるOATP1B1は、肝細胞の血液側膜上に存在していて、血液中の薬物を肝臓内に取り込む作用をしています。
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