【薬のまとめ】ワーファリン錠

成分名:ワルファリンカリウム

TAMA1982 さん

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プロテインCへの影響も考慮しなければならない

プロテインCは血液凝固系と線溶系を連動させる制御調節物質として発見された。

先天性プロテインC欠損症(ヘテロ接合体:プロテインC活性が半減)の患者様に対して、ワーファリンを投与しますと、全てのビタミンK依存性凝固阻止因子活性が低下する前に、半減期の短いプロテインCが速やかに低下してしまいます。

プロテインC活性は、ワーファリンによってさらに低下して0%に近づいてしまいます。この時にみられる著しい血栓性病態のことを、電撃性紫斑病(purpura fulminans)と言っています。紫斑病とは言っても、本態はDICと類似した著しい血栓傾向です。

プロテインCは生理的に重要な血液凝固制御機構であるプロテインC凝固制御系の中心的因子であり、血液凝固因子のプロトロンビン、X因子、IX因子、VII因子などと同様にビタミンK依存性に肝臓で合成される。

トロンビン・トロンボモジュリンはプロテインCを活性化し、凝固を抑制する。ワルファリン投与開始24時間以内は他の凝固因子が抑制されず、プロテインCが低下するために、かえって血栓症をおこすことがある。

凝固因子 (第II、VII、IX、X)、プロテインC、プロテインSは、ビタミンK依存性蛋白であり、 ビタミンKの存在下で機能を発揮しますが、ワーファリンによりビタミンKの働きが抑制され、低値になります。

プロテインCはビタミンK依存性血清タンパクで、抗凝固因子である。トロンビンによって限定分解されて活性化する。

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