2020年夏季五輪の開催都市に東京が決定したことを受け、落選したトルコの最大都市イスタンブールでは、現地メディアが一斉に、パブリックビューイングに集まった市民らの落胆の様子を伝えた。

 トルコの英字紙ザマン(電子版)によると、エルドアン首相は、国際オリンピック委員会(IOC)の決定は「尊重されなくてはならない」とコメントした。

 トルコでは今年5月から6月にかけ、イスタンブール中心部にあるゲジ公園の再開発計画をきっかけに、強権姿勢を強めるエルドアン政権に対する大規模な抗議デモが発生。治安当局とデモ隊の衝突で死者が出たことや、当局が同公園に座り込んでいたデモ隊を強制排除したことなどから、トルコの国際的なイメージは大きく低下していた。

 トルコは、経済が好調なことや、競技場や周辺施設の充実ぶりをアピール。イスタンブールが欧州とアジアを結ぶ都市であることに加え、中東・イスラム世界で初の開催となる点なども訴えたが、劣勢を挽回できなかった。

出典 産経ニュース