前述のオヤジの店は、需要があるにもかかわらず、供給が少ない商品を取り扱っているから、少々態度が悪くても客が途切れないのだ。
商売ではこれが基本中の基本である。
飢えた魚がわんさか泳いでいる釣堀で、一人で竿を垂れているのである。
魚が飢えているから、餌も決して高級ではない(かもしれない)。
お客を魚に例えることは少々語弊があるかもしれないが、ここを見ているのはビジネスオーナーがメインだと思うのでご容赦願いたい。
オヤジのパターンが最も理想的なのだが、多くのビジネスではなかなかそうも行かない。
なので、
□なるべく竿を垂れている人が少ない釣堀で
□できるだけ美味しい餌
で釣ることが大切だ。
『美味しい餌』の定義はビジネスごとに異なる。安さかもしれないし、高品質かもしれない。そこは各自ターゲットとなる顧客が何を求めているか考えて欲しい。ただ、基本は『理に叶った価格で良質のもの』ということになるだろう。
注意しなければならないことは、
■魚のいない釣堀に行かないこと
■満腹の魚ばかりいる釣堀に行かないこと
の2点だ。
当然だが魚が皆無ならいくら良い竿と餌で釣ろうとしても何も釣れない。
また、魚が全て満腹であればこれまた良い餌でも釣れない。たまに気まぐれで食いついた魚が釣れることもあるがこれでは商売にならない。