帯状疱疹 治療遅れるとヤバイ 発症3日間が勝負だ

帯状疱疹は赤い発疹、腫れ、痛み、水ぶくれ、その後のただれが典型的な症状だが、厄介な“後遺症”が2つある。

 東京慈恵会医科大学付属病院皮膚科・松尾光馬診療医長に聞いた。

「まずひとつは皮膚症状が治っても、痕が残りやすいこと。帯状疱疹の重症例では、広い範囲に発疹ができ、顔などに出ると痕が目立ちます。もうひとつは痛み。“発症早期の急性期痛”と、皮膚症状がよくなってから3カ月以上経っても治らない“帯状疱疹後神経痛”です」

 帯状疱疹後神経痛は患者全員にあるわけではないが、多くが激しい痛みを伴い、難治性だ。

「衣類などが軽く触れただけで、違和感や電気が走るような痛みを感じる人もいます」


「帯状疱疹の予防法としてワクチンがあるのですが、日本では今のところ認められていません。だから、先に挙げた“厄介な2点”の被害をできる限り避ける方法を取るしかない。それが、“発症したらすぐに皮膚科で治療を受ける”です。理想は3日以内。3日を過ぎると、皮膚の症状がひどくなり、痕が残りやすい。さらに、急性期痛を抑えるのにも時間がかかります」