月経痛が強いことを「月経困難症」、月経の量が多いことを「月経過多症」とよびます。はっきりと原因がみつかる場合とみつからない場合がありますが、前者を「器質性」、後者を「機能性」とよびます。
月経困難症や月経過多症をおこす疾患の代表は「子宮筋腫」や「子宮腺筋症」、「子宮内膜症」などです。
「子宮筋腫」は子宮の筋肉の中に「平滑筋腫」とよばれる良性腫瘍のコブが出来る病気です。「子宮腺筋症」は後に述べる「子宮内膜症」の一種で、「子宮の内膜細胞が子宮の筋肉の中で増殖して子宮が大きくなったり、コブが出来たりする病気」です。子宮筋腫と腺筋症は、症状も治療法もほとんど同じです。
「子宮内膜症」は「子宮の内膜細胞が子宮の内腔以外の場所(腹膜など)で増殖する病気」です。重症になると骨盤全体が癒着をおこして固まってしまいます。