いつの頃かフェイスブックが出てきて実名主義だと言われたとき、みなさんは違和感や不安を覚えなかっただどうか。
細かな情報は省いても、基本実名で写真付きで登録する。
こんなものが世界最大のスパイ国家アメリカのサーバーに蓄積されていき、かつ永遠に残るのだから危険極まりない。

さらには、プライパシー設定を誤ると情報はすべて漏れる。脅迫や詐欺に使われることもあるし、そこまでひどくなくても個人情報が漏れることは想像に難くない。
現実問題としてアメリカではフェイスブック絡みの事件が多発している。

性行為のときの写真とフェイスブックの写真を合わせてネットにばらまかれた女性もいる。
彼女は大学の卒業写真のときのにこやかな笑みとポルノ映画のような行為の最中の写真をセットにされてネットで流された。

また、自分が同性愛者であることをフェイスブックの友人のコメントで全員に知られたという人間もいる。

フェイスブックで不倫の証拠を見つけられた人間もいれば、それを裁判の証拠書類にされて離婚された人間も多い。アメリカで「フェイスブック離婚」と言われているものだ。

乱痴気騒ぎの写真を載せたり、はめを外したコメントを書いて、企業から就職を拒絶されたというニュースも多い。
問題は、その人のスキャンダルがすべての人間に「共有」されるばかりか、外部に流出してさらに被害が拡大することだ。

恐らくこれらは序章に過ぎず、今後はもっと陰湿で破滅的な事件が起きてくるか可能性もあるだろう。

過去を持たないのは若者だけで、その若者もいろんな人生経験をしていく中で、純粋であり続けることができなくなっていく。こじれた人間関係がフェイスブックにも展開していく。