田上「逆に神経質すぎる人も困りもの。僕は以前、女芸人のCを乗せたことがあるんですけどね……」

高井「あ~、いたねー。一時期、キレキャラで大人気だったけど……」

田上「あの人、怖いですよ。"○○に行くんだけど、次の通りを右に曲がったら、そこから左、右、2本目の信号を左に行ったら、すぐ右!"みたいに、路地1本1本指定してくる」

高井「そういう客に限って、遠回りしてるんだよね」

田上「そのとおり。もっと近くて簡単な道順を提案したんです。そうしたら、"え? なに? タクシー運転手の分際で口答え?"って、テレビの口調のまんま。目が据わってるし」

高井「怖えー!」

尾崎「運転手の分際、というのが彼女の本音でしょ」

田上「で、指定された道順で進んだんだけど、あまりにも細かすぎて間違えたの。そしたら、もう鬼の首でも取ったように"なんで間違えたの? え? なに? 聞こえない。ハッキリしゃべって!"って、ヒステリックに問い詰めるわ、蔑んだ目で見るわ……あの人、離婚したけど、当然だと思う。神経質だし、自分が全部、正しいと思い込んでいるから面倒臭い」