灸治療には、『有痕灸』と『無痕灸』の2種類があります。
『無痕灸』は間接灸ともいわれ、もぐさを直接皮膚につけず温めることを目的としたいわゆる温灸のことです。
バリエーションは、もぐさと体の間に濡れた紙や、ニンニク・生姜・塩などを挟んでする『隔物灸』や、身体に刺した鍼の上にもぐさを乗せる『灸頭鍼』などがあります。
灸自体は、決して熱くなくポカポカと気持ちが良くなります。
『有痕灸』は直接灸ともいわれ、もぐさを小さく円錐状にひねって直に皮膚にすえていくお灸のことです。
その大きさは、小豆大・米粒大・半米粒大・ごま粒大と様々です。
さらに、糸のように細い『糸状灸』や熱さを感じたらすばやくもぐさを取り除いてしまう『知熱灸』というやり方もあります。これらは、全く熱くないといったら嘘になりますが、一般に思われているように熱いというほど大げさなものではありません。通常、半米粒大やごま粒大ですえていくことが多く、この程度の大きさですと、ハリでチクリと刺すほどの感覚です。